シラバス

ベーシックコース

天文ニュースを読み解く(リレー講義)

 天文雑誌やメディアで話題になっている天文ニュースは、どのような点にニュース性があるのでしょうか? 科学的にどのような意義があるのでしょうか? 一人で天文ニュースを見ていても、何が重要なのか、よくわからなかったということはありませんか?

本講義では、天文雑誌やメディアで話題になったニュース記事などを教材に、そのニュースの意義や科学的背景を解説したり、講師の研究分野における新しい話題を解説します。本講義はリレー講義です。各講義を担当する講師が教材を選び、事前に受講生の方にテーマをお知らせします。そのニュースへの疑問点があれば、思う存分質問して頂けます。「あの人の話を聞いてみたい」、「このテーマの解説をしてほしい」など、講義で扱うテーマや担当講師についてご希望がありましたら、ご連絡ください。

本講義は各回で完結しますので、興味のある回・ご都合の合う回のみに参加されることも可能です。テーマの予告は、アストロ・アカデミアの受講生の方には電子メールにて、またアストロ・アカデミアのtwitterでも随時お知らせする予定です。
天文ニュースについて気楽に語り合いながら、最先端の天文学に触れていきましょう。

講義内容:担当講師が内容と教材を選びますが、例えば以下の内容を扱う予定です。

・地磁気、太陽、惑星の磁極反転(担当:中道)
5月29日(日)10時~11時30分

・第9惑星は存在する!? (交渉中)

日時:不定期開催です。
1時間程度の各授業の後に、30分間程度、担当講師と気軽な雑談(お茶会)の機会を設けます。全部で90分間程度の予定です。

当日に他の授業が無い日の場合は 日曜日    10:00~11:30(お茶会含む)
当日午前中に他の授業がある日の場合は 日曜日 14:00~15:30(お茶会含む)


やさしい最新宇宙論(担当:中道)

 私達の宇宙は膨張しながら成長し、現在も加速膨張をしていることがわかっていますが、 それは どうやってわかったのでしょうか? 宇宙はどのようにして始まり、どのように成長し、 将来どうなるのでしょうか? これらの素朴な疑問を解決していくのが本講義です。

本講義では、観測的な証拠を紹介しながら、宇宙論の基礎を一通りていねいに解説するとともに、宇宙論を理解するために必要な基礎物理学の概念も一緒に解説します。
春学期は後半の第7回から第12回までを開講します。宇宙の時間発展はどのような方程式を解けばわかるのか、宇宙の誕生直後に宇宙が急激に大きくなったインフレーション膨張はなぜ必要なのか、宇宙の膨張速度が加速していることはなぜわかったのか、などを詳しく学びます。

なお、春学期から受講を始められる場合は、秋学期に開講してきた前半の第1回から第6回を録画講義として受講していただくことも可能です。宇宙論の基本から学び、さまざまな観測的な証拠も解説しますので、ビッグバン宇宙論やダークマターに詳しくなれます。授業動画を見てわからないことがあれば、お気軽に電子メールや春学期の授業中に講師へ質問していただけますので、独学では理解しにくい疑問点を解決していきましょう。


① 現在の宇宙の階層構造
② 光と波長
③ ビッグバンの証拠の発見、銀河の種
④ ダークマター
⑤ ビッグバン元素合成
⑥ 宇宙初期の相転移&物質と反物質のアンバランス
⑦ 時空間の発展を表す方程式
⑧ 地平線問題
⑨ インフレーション宇宙モデル
⑩ Ia型超新星と宇宙の加速膨張
⑪ ダーク・エネルギー、宇宙の未来
⑫ 質問・補足


宇宙の距離はしご(担当:反保・中道)

 天体までの距離の測り方には、さまざまな種類の測り方がありますが、近いところから遠いところまでをカバーする万能な測り方は存在しません。さまざまな方法の測り方を、『はしご』をかけ替えるようにつないでいくことになりますので、全部まとめて『宇宙の距離はしご』と呼ばれます。

本講座では、天体までの距離のさまざまな測り方を説明するとともに、関連する天体の性質と物理を丁寧にわかりやすく解説し、歴史的な経緯もご紹介します。『宇宙の距離はしご』を一通り学ぶと、天文学の幅広い知見が得られます。近いところから始めて、順次、宇宙の遠いところまでの距離について学んでいきます。
講義に専門性を活かすため、突発天体の観測研究をしている反保先生と、宇宙論の理論研究者の中道とによるリレー講義で実施します。

春学期は前半の第1回から第6回までを開講し、第7回以降は秋学期に開講します。


<講義内容>

① 宇宙の距離はしごとは オーバービュー(中道)
② 太陽系天体までの距離の測り方
(中道)
③ 年周視差I(中道)
④ 年周視差II(中道)
⑤ 星団を用いる方法(中道)
⑥ 連星を用いる補法(反保) 
⑦ 銀河系の回転特性を用いる方法(中道)
⑧ 脈動星を用いる方法(反保)
⑨ 銀河までの距離I ―球状星団、惑星状星雲を用いる方法―(中道)⑩ 銀河までの距離II ―銀河の性質を用いる方法―(中道)
⑪ 新星、超新星を用いる方法(反保)
⑫ 銀河団までの距離の測り方(中道)




※受講生の皆様の質問に対応するため、講義内容を追加したり、順番を入れ替える可能性がございます。 単発のご参加・見学の方は、事前に進度とスケジュールをお問い合わせください。

アドバンスドコース

相対論・宇宙論研究 Ⅷ(担当:中道)

 本講義は、大学の理系学部程度の数学、物理学と一般相対性理論、宇宙論の基礎を一通り学ばれた方を対象に、英文の研究論文を輪読したり、数式やコンピュータを使って御自分の興味を追求し、本格的な研究を御自宅で進めるための講座です。 少人数のゼミ形式で発表しながら、御自分の研究テーマを推進していきます。課題が多くなりますので、将来の学会発表や学位取得を目指す熱意のある方にお勧めの講座です。

春学期は引き続きブラックホールの熱力学の理解を目指し、Robert M. Wald 著 “Quantum Field Theory in Curved Spacetime and Black Hole Thermodynamics” の本の輪読を続けます。曲がった時空における場の理論を学びつつ、必要な数学について調べながら学習しています。加速度系と静止系とで粒子の数に違いが生じる現象や、ブラックホールが存在する時空における粒子生成などを導き、議論しながら理解を深めていきます。
学習量の多いゼミですが、その分、充実した内容の講座です。ご興味のある方はご連絡ください。

日時 3週間に1回 土曜日 10:00~12:00
受講生とご相談のうえ、スケジュールを決定します。全12回


<講義内容>

① 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
② 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
③ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
④ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
⑤ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
⑥ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
⑦ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
⑧ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
⑨ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
⑩ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
⑪ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)
⑫ 各自の研究テーマに関する議論(ゼミ形式)


※参加者のご都合に合わせて調整して実施日を決めていきますので、実施日時はお問合せください。

「J. J. サクライ『現代の量子力学』ゼミ」(担当:新居)

 量子力学を少しかじったことがあれば、名著と名高いJ.J.サクライ『現代の量子力学 上・下』をいつかは読んでみたいと思っておられる方も多いのではないでしょうか。この本は上巻冒頭にてスピンの発見につながるシュテルン・ゲルラッハの実験を紹介し、早い段階から観測可能量について読者に考えさせるというチャレンジングな順番で書かれています。量子力学を完全に初めて学ぶ読者は面食らうことがあるかもしれませんが、量子力学の深遠さにすぐに魅了されることでしょう。第2版にはKamLANDのニュートリノ振動実験のデータを用いた解説などが追加され、比較的新しい話題も興味深いです。
 このように大変魅力的な本ですが、独学では、わからない箇所を解決できないまま残してしまいがちです。
 そこで本コースでは、熱意のある受講生が集まり、一字一句、計算の導出も全てきちんと理解しようと、活発に議論しながらゼミをしています。章末の問題も全て解く意欲的なゼミです。自分ひとりでは理解できなかったり、解くことができなかった問題は、熱心な仲間が解決していたりしますので、お互いに刺激し合い、議論すること自体が楽しいゼミです。
 場の量子論の研究者の新居先生が指導していますので、万一、受講生同士の議論が間違った方向へ進んでしまった場合は、修正されたり、解決のためのヒントが説明されますので、安心してご参加いただけます。
 現在は上巻の2章がほぼ終わるところまで進みましたが、これから2章の演習問題を解いていきますし、途中の回からもご参加いただけます。これまでに進んだ範囲を独学されてわからないことがあれば、ゼミ中にお話しいただければ、解決へ向けて参加者同士で議論していただけます。ご興味のある方は随時ご連絡ください。独学でわからなかったことを解決していきましょう。

テキスト
J.J.サクライ『現代の量子力学 (上)』 桜井明夫 訳 吉岡書店
『演習 現代の量子力学 J.J.サクライの問題解説』 丸山耕司、飯高敏晃 著 吉岡書店

日時 約3週間に1回 火曜 20:00~22:00 zoomを用いたオンライン講義
受講生とご相談のうえ、スケジュールを決定します。全12回 

「ワインバーグ『場の量子論』ゼミ」(担当:新居)

 現代の物理学では、素粒子論に限らず、宇宙における真空のエネルギーや宇宙誕生の頃の様子を探るため、あるいはブラックホールの蒸発や物性理論などさまざまな場面において、場の量子論が必要不可欠になっています。しかし、場の量子論の概念を理解できるようになるためには、大学の学部で学ぶ古典場の理論をしっかりと理解しておく準備と、場の量子論で使われる数学と計算技術の習得に大変な時間がかかるため、独学ではかなり厳しく、勉強の途中で挫折してしまう人が多い分野です。
 そこで本コースでは、教科書に書かれている内容を自分なりにまとめて発表し、途中の計算式の導出を確認しながら、ゼミ形式にてわからない箇所を議論しつつ着実に理解することを目標に進めています。教科書は、ワインバーグ著『場の量子論』吉岡書店(日本語訳版)を採用しています。場の量子論の研究者の新居先生が指導していますので議論が深まり、最新の話題についての話が盛り上がることもあります。『場の量子論』を理解できるようになれば、世界の見方が変わります。なぜ場の量子論が現在の姿になっているのか、物理学はどのように発展していくのかを考える楽しさを味わっていただければ幸いです。
 このゼミは昨年秋に開始したばかりでして、まだ「1巻 粒子と量子場」の90ページ台を進めていますので、今から勉強を始めてみようという方も大歓迎です。これまでに進んだ範囲を独学されてわからないことがあれば、ゼミ中にお話しいただければ、解決へ向けて参加者同士で議論していただけます。特に場の量子論は独学では誤解が生じやすい分野ですので、是非ご一緒に議論しながら誤解を解き、疑問を解決していきましょう。大学院レベルの「場の量子論」ゼミを、ご自宅からオンラインのゼミにて仲間と学べる好機です。

日時 約3週間に1回 火曜 20:00~22:00
受講生とご相談のうえ、スケジュールを決定します。全12回