観測天文学の基礎 II -観測装置編

観測天文学の基礎 II -観測装置編」シラバス

ベーシックコース (全12回) (担当:池田 優二)

天文学の発展は、望遠鏡をはじめとする観測機器の発展に支えられてきたと言えます。 19世紀の後半に「写真」という記録媒体が出現したことによって、それまで肉眼とスケッチという手段でしか捕えられなかった天体のデータを記録することができるようになり、その結果時間と空間を超えて 観測結果を比較が可能になりました。
20世紀初頭からは、望遠鏡の口径が飛躍的に拡大し、人類はより深いより遠くの宇宙を観測する眼を獲得しました。 そして、20世紀後半には当世紀の物理である量子力学を基礎とした半導体検出器が開発され、 我々の到達範囲は宇宙初期まで迫ろうとします。

本講義では、観測手段である望遠鏡と観測装置を中心としたお話を展開します。 講義は「望遠鏡編」と「観測装置編」の2セメスターに分かれています。
「観測装置編」では、望遠鏡で集めた光を分析するための観測機器の原理と種類について解説します。 観測したい天体の種類や現象に応じてこれまで さまざまな観測装置が提案され、開発されてきました。 それらを概観しながら、同時に天文学の広がりは深さについても感じでいただくことを目指しています。