本講義ではタイトルの通り「球状星団」の基礎から最新の研究まで幅広く学びます。

　「散開星団」は若い赤ちゃん星の集まりで、「球状星団」は古く年老いた星の集まりである。…などとよく比較されますが、その正体は謎だらけ！？多くの人を魅了する美しい球状星団について、一緒に深掘りしていきましょう。

　本講義はみなさまから事前に集まった質問をもとに進行予定です。ぜひお早めにお申し込みください。

🌌 アストロ・アカデミア 2025年度前期 単発講義

球状星団　～基礎から最新の研究まで～

担当講師：松井瀬奈（名古屋大学・銀河進化学研究室）

🔍 講義概要

球状星団は、数万〜数百万個の恒星が重力で束縛された、非常に古く密度の高い星の集団です。本講義では、球状星団とはどのような天体なのかという基礎知識から出発し、その形成起源に関する複数の説の紹介、さらには近年の研究動向まで、幅広い視点から解説します。

特に、天の川銀河最大の球状星団であるオメガ・ケンタウリを例にとり、その特異な性質（星形成の継続、金属量のばらつきなど）に着目した最新の研究論文を紹介し、球状星団が果たす銀河形成史へのインパクトにも迫ります。

📘 主なトピック（予定）

球状星団とは？ 散開星団や矮小銀河との違い

恒星の金属量とは何か、星団の性質にどう影響するか

球状星団と矮小銀河の形成・構造・進化の違い

球状星団の起源に関する複数の説

オメガ・ケンタウリの最新研究紹介

金属量分布や運動特性から推測される“矮小銀河の核”説

他の降着イベントとの関連可能性

天の川銀河の形成史と球状星団の役割

🎯 受講対象・レベル

高校レベルの天文学・宇宙の基本知識があれば理解可能

初学者から、研究への橋渡しを意識した中級者まで幅広く歓迎

数式は最小限にとどめ、図や観測画像を多く用いた解説を行います

💡 受講後に期待できること

球状星団という天体の全体像とその科学的意義を理解できる

最新研究の内容に触れ、天文学における未解決の問いに興味を持つことができる

オメガ・ケンタウリをはじめとした「例外的」な星団の研究が、銀河形成論にどう貢献するかを知ることができる

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