本講義は、大学の理系学部程度の数学、物理学と一般相対性理論、宇宙論の基礎を一通り学ばれた方を対象に、英文の研究論文を輪読したり、数式やコンピュータを使って御自分の興味を追求し、本格的な研究を御自宅で進めるための講座です。 少人数のゼミ形式で発表しながら、御自分の研究テーマを推進していきます。課題が多くなりますので、将来の学会発表や学位取得を目指す熱意のある方にお勧めの講座です。
春学期は引き続きブラックホールの熱力学の理解を目指し、Robert M. Wald 著 “Quantum Field Theory in Curved Spacetime and Black Hole Thermodynamics” の本の輪読を続けます。本は終盤に入っています。必要な式を導出するため、石橋明浩 著「ブラックホールの数理」と福間将文&酒谷雄峰 共著「重力とエントロピー」も適宜参照しながら曲がった時空における場の理論を学びつつ、必要な数学について調べながら学習しています。加速度系と静止系とで粒子の数に違いが生じる現象や、ブラックホールが存在する時空における粒子生成などを導き、議論しながら理解を深めていきます。
学習量の多いゼミですが、その分、充実した内容の講座です。ご興味のある方はご連絡ください。
日時 1か月に1回 土曜日 10:00~12:00
受講生とご相談のうえ、次回のスケジュールを決定します。全12回